賃貸経営を開始したからといって、継続的・安定的な家賃収入が保証されるというわけではありません。入居者を確保できてようやく家賃収入が得られるため、空室を生じさせない、空室期間を短くするための対策が必要不可欠です。
マイソク は、不動産仲介業者(仲介会社)が情報提供の際に使用する物件概要をまとめた資料で、成約可否を左右します。この記事では、マイソクに必要な要素、悪いケース、作り方のポイントなどを解説します。※本記事には「PR」が含まれます。
目次
マイソクに必要な要素
賃貸物件に空室が発生したからといって、次々と入居者が現れて空室が埋まるわけではありません。管理会社に管理を委託している場合、担当営業マンが広告を自社HPやレインズなどに掲載することで情報が広く知れ渡り、入居希望者からの問い合わせ、内覧、成約という流れで空室が埋まります。
しかし、広告が物件・部屋の魅力をきちんと紹介できていない場合には、問い合わせがなく、空室期間が長引くおそれがあるので注意してください。空室期間が長引くと、その間は家賃収入が得られないため、経営に支障が生じる可能性も。
不動産投資を成功へと導くためにも、入居希望者が興味を持つようなマイソクを作成することが大切です。マイソクのデザインは何でも良いというわけではありません。
募集条件や物件情報などを盛り込むといったフォーマット(テンプレート)が決まっているのが一般的です。限られた大きさ(A4サイズ)に必要な情報を盛り込まなくてはならず、情報を厳選しうまくアピールする必要があります。
マイソクに必要な要素として、以下の4つが挙げられます。
ポイント
・物件情報
・不動産会社情報
・アピールポイント
それぞれの要素を詳しく説明していきます。
図面
図面はマイソクで最も重視される部分で、大半を図面が占めています。図面には以下のような情報が掲載されています。
メモ
・地図
・間取り図
・室内の写真
実際に現地を訪れて内覧をしない限り、どのような物件なのかを確認できる情報は図面しかありません。入居者からの問い合わせに直結する重要な項目なので、特に注力して作成することが求められます。
物件情報
物件情報は物件の詳細な情報を記載する欄です。物件情報には以下のような情報が掲載されています。
メモ
・建物の名称
・間取り
・家賃や共益費などの料金
・賃貸条件
・最寄駅(最寄り駅)からの距離
・物件の所在地
・交通手段
・面積
・物件の現状
・付帯設備
不動産情報を検索している人は、家賃〇円(価格)、駅から徒歩〇分など、条件を限定しているのが一般的です。物件情報に記載されている情報が問い合わせを左右することも多いため、正確な情報を明記しましょう。
不動産会社情報
不動産会社情報は問い合わせ先に関する情報が記載されています。不動産会社情報には以下のような情報が掲載されています。
メモ
・所在地
・連絡先
・宅建業免許番号
・仲介手数料
・取引様態(取引態様)
・情報公開日
委託管理の場合は不動産会社情報、自主管理の場合は個人の問い合わせ先を掲載します。不動産会社の場合は、所定のフォーマットを使い回すことが多くミスが生じる可能性は低いです。しかし、個人の場合は、連絡先を誤って打ち込んで連絡が通じないというミスが生じやすいので注意してください。
アピールポイント
図面、物件情報、不動産会社情報だけでは情報をすべて伝えきれません。そのため、補足として物件のアピールポイントを記載することも多いです。アピールポイント(強み)には以下のような情報が掲載されています。
メモ
・近隣施設までの距離(コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど)
・入居特典(ネット無料、エアコン設置など)
他にもリフォームやリノベーションを実施済みの場合はアピールポイントになるため、ここに盛り込みます。
入居希望者が集まりにくいマイソクの特徴
一昔前はチラシを作って配布、駅前といった人の集まるところに設置するという募集方法が主流でしたが、インターネットが普及してからはネット広告が主流になりました。ネット広告に変わっても、マイソクは広く利用されています。
マイソクは、入居者に物件の魅力を伝えるためのツールです。ツールをうまく利用できなければ、入居者を獲得できず空室期間が長引いてしまうことになります。上記のような事態を未然に防ぐためにも、あらかじめ入居希望者が集まりにくいマイソクの特徴をチェックし、問い合わせが期待できるマイソクを作成することが大切です。
入居希望者が集まりにくいマイソクの特徴として、以下の3つが挙げられます。
メモ
・写真が少ない・わかりにくい
・レイアウト(配置)が統一されていない
・情報過多になっている
それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
写真が少ない・わかりにくい
マイソクの大半を占めるのが写真なので、写真の印象が悪ければ問い合わせにつながりにくいです。例えば、ピントが合っていない、暗い写真はマイナスの印象を与えます。明るく、部屋の印象が良くなるような写真をピックアップするのが非常に重要です。
レイアウト(配置)が統一されていない
マイソクは見やすいほど印象に残りやすいです。例えば、横文字と縦文字が混在していると見にくい、使用するフォントが多いと不揃いな印象を受けます。「適当に作成している=やる気がない」と判断されるおそれもあるため、見やすいデザインを心がけましょう。
情報過多になっている
マイソクは問い合わせから案内につなげるためのあくまでもきっかけづくりです。サイズ(基本的にA4)が決まっているにもかかわらず、「あれもこれも」と情報を盛り込みすぎると重要な情報やアピールポイントがわかりにくくなるのも良くありません。簡潔に伝えたいことを絞ることも重要なコツといえるでしょう。
内覧につながるマイソクの作り方のポイント
内覧につながるマイソクの作り方のポイントとして、以下の2つが挙げられます。
ポイント
・不動産仲介会社に任せるのも手
それぞれのポイントを詳しく紹介していきます。
マイソクはわかりやすさが命
マイソクは問い合わせにつなげるための戦略(方法)の1つです。そのため、情報過多ではなくわかりやすくまとめることが大切です。簡潔にまとめる際に、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。
ポイント
・物件の魅力が理解しやすい
・写真が鮮明できれい
・色使いやレイアウトをこだわる
物件の魅力が理解しやすい
マイソクをいきなり作成するのではなく、物件の魅力を一通り書き出して、その中から重要なものに絞って記載します。情報が厳選されることですっきりとしたマイソクになるでしょう。
写真が鮮明できれい
写真を撮影する際は、明るい時間帯に撮影するのもポイントの1つです。高画質な写真が撮れるカメラを利用すると、印刷したときに画質が良いと写真が鮮明でなるため、さらに印象が良くなるでしょう。
色使いやレイアウトをこだわる
黒字だけでなく赤字を使用する、マーカーで文字をなぞって強調したい部分を目立たせるなど、色使いやレイアウトにこだわることも大切です。
不動産仲介会社に任せるのも手
マイソク作りには一定の知識が必要です。その理由は、守らなければならないルールがあるためです。
例えば、誇張表現は景品表示法違反に該当する可能性があります。他にも、「道路距離80mにつき1分間」として徒歩による所要時間を明記するといった不動産の表示に関する公正競争規約施行規則を遵守しなくてはなりません。
トラブルを回避するためにも、不動産仲介会社にマイソク作りを任せるのも選択肢の1つです。入居者の問い合わせに大きく影響するため、作成後のマイソクは必ずチェックしましょう。
不動産仲介会社に支払う報酬(仲介手数料)には、広告費(広告料)が含まれています。特別な広告を依頼した場合を除いて追加費用は発生しません。
時には不動産会社のサポートも
安定した賃貸経営を行うためには、少しでも空室期間を短くすることが大切です。空室期間を短くするためには、物件を探している人の印象に残りやすい、問い合わせにつながるマイソクを作成することが求められます。
遵守しなくてはならないルールもあるため、よくわからないという人は不動産会社にアドバイスを求めましょう。
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